2010/11/05

第35回社会思想史学会(2)

 「制度の政治思想史」
   世話人:太田義器 会員、小田川大典 会員、安武真隆 会員
   司会:太田義器 会員
   報告:犬塚元 会員「制度・型・作法:木村俊道『文明の作法:初期近代イングランドにおける政治と外交』(2010)を読む」
      古城毅 会員「政治思想研究・フランス史学・宗教学の交差点としてのバンジャマン・コンスタン:堤林剣『バンジャマン・コンスタンの思想世界』(2008)を読む」
   討論:木村俊道 氏(非会員)
      堤林剣 氏(非会員)


文明の作法―初期近代イングランドにおける政治と社交 (MINERVA西洋史ライブラリー)文明の作法―初期近代イングランドにおける政治と社交 (MINERVA西洋史ライブラリー)
木村 俊道

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(木村先生から『文明の作法』献本頂きながら無精のためサスペンド状態でした。献本有り難うございました)。
・本セッションは、報告者が書評とコメントを行い、執筆者がそれに対してリプライするという形式で行われた。聴者の側もこの『文明の作法』と『バンジャマン・コンスタンの思想世界』を読了していることが求められたが、報告者の解説で概要と研究意義は理解可能であった。私は『文明の作法』しかフォローできていないので、以下ではそれについてコメントしたい。犬塚氏の書評報告はそのまま学会誌に掲載できるほど完成度が高いので、以下の概要でも参照している。

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2010/11/01

第35回社会思想史学会(1)

・社会思想史学会第35回大会が10月23日24日、神奈川大学横浜キャンパスで開催された。
 全体のプログラムはこちら

・個人的に興味深かったのは、二日目のセッションⅠ「戦後思想史再考」、セッション0「制度の政治思想史」であった。
 「戦後思想史再考」
   世話人:中野敏夫 会員
   司会:初見基 会員
   報告者:中野敏夫 会員、三島憲一 会員

・いわゆる「日本と西欧」「東と西」という対比を前提として構築された戦後の思想史(社会思想、政治思想、経済思想)では、あるときは「遅れた日本」の「近代化」が叫ばれ、またあるときは西欧の近代批判・超克として「日本」礼賛論が展開されてきた。やはりそれは一度考え直す必要があるのではないか、というのがセッションの大きなモチーフのようである。

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2009/12/23

第15回 政治哲学研究会――石崎嘉彦『倫理学としての政治哲学』をめぐって(2)

・司会者 飯島昇蔵氏からは、「異種混交」の中身の具体性について疑問が提起された。多様な知を統合するというのは方向性としては正しいとしても、それは例えばポリスの学とオイコスの学を統合するということも含むのか? この指摘もこれまた真っ当な批判であるように思えた。

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第15回 政治哲学研究会――石崎嘉彦『倫理学としての政治哲学』をめぐって (1)

第15回 政治哲学研究会が、12月19日、早稲田大学の研究会と合同で行われた。
 ・石崎嘉彦 氏(摂南大学)「Heterogeneityの知について」
 ・中金聡 氏(国士舘大学)「レオ・シュトラウスのエピクロス主義について」
 ・村田玲 氏(早稲田大学)「石崎嘉彦『倫理学としての政治哲学』について――摘要と若干の指摘」
司会 飯島昇藏氏(早稲田大学)

部外者であったが、本書を書評をした関係で「他の人がどう読んだのか」関心もあったので、参加してみた。

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2009/11/10

スピノザ協会第51回研究会――柴田寿子『リベラル・デモクラシーと神権政治』合評会

・スピノザ協会第51回研究会が、11月7日明治大学和泉キャンパスで開催された。私はスピノザのことはほとんど知らないし、会員でもなんでもないが、お世話になった柴田寿子先生の遺著『リベラル・デモクラシーと神権政治』(東京大学出版会、2009年)の合評会を行うということで聞きにいった。→スピノザ協会

リベラル・デモクラシーと神権政治―スピノザからレオ・シュトラウスまでリベラル・デモクラシーと神権政治―スピノザからレオ・シュトラウスまで

by G-Tools

・本書の特徴を一言で言うならば、「リベラル・デモクラシーによる政治」と「啓示による政治としての神権政治」との対立は、「リベラルか/神権政治か」という二元論に収まるものではなく、例えばリベラル・デモクラシーの中に原理主義的なものが入り込んでいるという問題など、現代ではより複雑な様相を呈しており、改めて再考すべき重要な問題であるというものである。

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2009/05/30

2009年政治思想学会大会

・政治思想学会の第16回大会が、5月23~24日に青山学院大学で開催された。インフルエンザの影響で開催自体が危ぶまれるなかで、準備に当たられた関係者・報告者の方々に感謝したい。

大会テーマ「政治思想と周縁・外部・マイノリティ
 大会報告の詳細についてはこちらを参照 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jcspt/events/index.html

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2007/05/30

2007年度第14回 日本政治思想学会「国家を再考する」(2)

 森川輝一 会員「「暴君なき暴政」について――アーレント全体主義論の再検討」

 【要約】

・アーレントの全体主義論は、伝統的な「暴政 tyranny」「専制 despotism」とも異なるものとして、「暴君なき暴政 tyranny without a tyrant」と呼ぶべきものであること。つまり、暴君と名指ししうる「誰か」が支配を行うものではなく、「社会的なるもの」の運動過程それ自体の抑圧過程によるものであること。

・こうしたアーレントの全体主義論の特性は、『全体主義の起源』の初版と第二版における強調点の相違に注目することから明らかになること。つまり、「暴君なき暴政」を動かしているのは誰かという問いに対するアーレントの回答は、①『全体主義の起原』第一部・第二部までは「モッブ mob」であるが、②初版では、無力な「大衆」を生み出すスターリンという暴君に強調が置かれ、③第二版では、「大衆」の参加が生み出す運動過程のダイナミズムにシフトしていくこと。

・アーレントは、こうした全体主義に対応しうるような政治体制のヴィジョンについて、『起原』の初版では部分的に言及しているものの、第二版ではその箇所は削除され、それ以降はほとんど触れていないこと。それは政治学的に見れば不十分であるように思えるものの、「活動」と「思考」による「自己」を取り戻しという文脈において、全体主義への対抗と読み取ることができること。

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2007/05/28

2007年度第14回 日本政治思想学会「国家を再考する」(1)

・2007年度日本政治思想学会が、明治学院大学で開催された。以下は「研究会1ティランーついて」での報告の(私が理解する範囲の)要約とコメント。

 研究会1「ティラニーについて」
 名和賢美 会員「古代ギリシアにおける僣主政概念の成り立ち」
 【要約】
 ・テュランノス(turannos)という古代ギリシャ語は、元々外来語であり、王政の後で発生した単独統治の形態を指示する用語であること。
 
 ・テュランノスという用語は、批判的な文脈のみならず、ある場合は羨望の言葉として、ある場合には、神々や英雄の力をイメージする言葉として用いられていたこと。

 ・ハンマー(Hammer,D.)にれば、僣主政・民主政以前に、「プレビサイド政治」とでも呼ぶべき「民衆の喝采=承認による政治」が存在していたこと。

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2005/12/28

第17回 相関社会科学シンポジウム(2)

タイムラグが出ているが、一応アップ

飯尾潤 氏(政策研究大学院大学・教授)「政治改革の文脈から見た小泉政権」

佐藤俊樹 氏(東京大学大学院総合文化研究科・助教授)「究極のマーケッティング政治――『有権者に顔を向けた』果てに――」

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2005/12/14

第17回 相関社会科学シンポジウム(1)

 第17回 相関社会科学シンポジウム :日本政治の現在形 ――小泉/ポスト小泉――

 2005年12月3日(土) 東京大学駒場キャンパス

 パネリスト

 ・芹川洋一 氏(日本経済新聞編集局次長・論説委員)「小泉新党の誕生――政権の課題と今後の政治展望」
 ・松井孝治 氏(参議院議員・民主党政策調査会副会長)「小泉改革――一辺の破壊」
 ・飯尾潤 氏(政策研究大学院大学・教授)「政治改革の文脈から見た小泉政権」
 ・佐藤俊樹 氏(東京大学大学院総合文化研究科・助教授)「究極のマーケッティング政治――『有権者に顔を向けた』果てに――」

 司会: 内山融 氏(東京大学大学院総合文化研究科・助教授)

 以下はその要約と小生のコメント

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